オルニチン、アルギニン、シトルリンの違い
まず結論から述べると、お互いの成分を行ったり来たり出来るので、体内に入ってからは同じと言えます。
しかし、期待する効果別に
- オルニチンから摂取した方が良いケース
- アルギニンから摂取した方が良いケース
- シトルリンから摂取した方が良いケース
こういったケースが存在するのは事実です。

まず、下の図をご覧ください。オルニチンサイクル(尿素サイクル)を超簡略化したものです。
※1:正確には、アンモニアと炭酸が反応したカルバミルリン酸
※2:NOS(一酸化窒素合成酵素)によって、アルギニン→一酸化窒素+シトルリン
まず、この図をなんとなくでいいので頭に覚えておくと、これからの内容の理解が深まると思います。
この図はオルニチン回路を簡略化したものですが、オルニチンとアルギニン・シトルリンが全て直接的・間接的に線で結ばれ、いずれの成分も、相互に関わりがあることを把握できます。
まず体内に入ったオルニチンは、有毒なアンモニアと反応しシトルリンを生成します。そしてシトルリンから、アルギノコハク酸を経てアルギニンを合成します。
最後に、アルギニンが「アルギナーゼ」という酵素でオルニチンに再び戻る際に、尿素を生成します。
これが一連のオルニチンサイクル(尿素サイクル)で、アンモニアの無害化を行う代謝回路です。

そして、ここが少しややこしいのですが、この「オルニチンサイクル」とは別で、「アルギニンは一酸化窒素に変化」し、その過程でシトルリンを再合成します。(上記図の左側■で囲んだ部分です)
少し複雑な話になってしまいましたが、まとめると、オルニチン・シトルリン・アルギニンいずれの成分を摂っても、オルニチンサイクルに取り込まれ、それぞれの物質に変化するので、基本的には大きな差異はありません。
ただし、オルニチン・シトルリン・アルギニンそれぞれの成分において、「それぞれが特化したカラダに嬉しい働き」もあります。
各成分特有の「個別の嬉しい働き」を期待する場合、その成分から摂取することが望ましいです。
あなたに合う成分はオルニチン?アルギニン?シトルリン?
上記説明だけでは、どの成分を選べばよいか、判断が付かないと思います。
基本的にサプリメントで摂取することを前提としていると思いますので、お悩み別・期待される効果別に、サプリメントの選び方を説明します。
オルニチンサプリがおすすめの人
オルニチンの働きは以下の通りです。
- 肝機能を保護する
- オルニチンサイクルを活性化させる
- 新陳代謝を活性化する
- 成長ホルモンの分泌を促進する
これは他の2つ(アルギニン・シトルリン)には無い働きです。
オルニチンが不足した場合、オルニチン回路が円滑に回らず、有害なアンモニアを除去することが出来ません。体内にアンモニアが溜まると、その除去の為、肝臓がフルパワーで働くことになります。
そしてその間、肝臓の重要な役割である「エネルギー産生が疎かに」なってしまいます。
すると、十分なエネルギーを得られない為、疲れやすくなったり、なんとなく怠くなったりします。
さらに、エネルギーが産生されないと、肝臓がアンモニアを除去するパワーも落ちてしまします(アンモニア除去には、ATPと呼ばれるエネルギーが必要)
さらにさらに、肝機能が低下するので、お酒の処理も停滞します。すると有害物質アセトアルデヒドの処理が追い付かなくなったり、処理オーバーによる中性脂肪の過剰合成で脂肪肝になったりします。
まさに、負のスパイラル。オルニチンは肝機能対策だけでなく、文字通り全身対策に必要な成分です。
オルニチンサプリがオススメの人をまとまると
- お酒・肝機能対策をしたい方
- ダルさ、最近何となく疲労。けだるさを感じる人
- 美容、ダイエットに興味がある方
アルギニンサプリがおすすめの人
アルギニンの働きは以下の通りです。
- 成長ホルモンの分泌を助ける
- 疲労回復のサポートをする
- 血管を拡張する
- 免疫力をアップする
- 男の夜の活力をサポートする
アルギニンというと「ギラギラ系サプリ」のイメージがあるかもしれません。
それは、あながち間違いではありません。確かに、精力減退などには、血管を拡張し血流を良くする働きがある「アルギニン」が効果的と言われています。
大々的に、「アルギニン●●mg配合!」というような表記を目にしたことがあるかと思います。
これは、アルギニンには成長ホルモンの分泌をサポートする働きがあるから。特に子供は、十分にアルギニンを体内で合成できないので、積極的に食物から摂取することが推奨されています。
アルギニンサプリがオススメの人をまとまると
- 子供の成長具合が気になる人
- 男性力が減退してきたと感じる人
- なんとなく最近ダルさを感じる人
シトルリンサプリがオススメの人
シトルリンの働きは以下の通りです。
- 成長ホルモンの分泌を助ける
- 運動パフォーマンスの向上が期待できる
- 美容効果が期待できる
- 血管を拡張する
- 精力アップが期待できる
基本的な働きはアルギニンと変わりません。
というのも、シトルリンからアルギノコハク酸を経由しアルギニンに変化しますし、さらにアルギニンからシトルリンにも変化するので、兄弟分のようなものです。
よく、精力系サプリにシトルリンが配合されているのを目にするかと思います。これもアルギニン同様、血管を拡張することによる、血流アップの二次的効果です。

私も同じ疑問を抱いていました。
でも大丈夫、解決しました!(笑)順番に説明していきたいと思います。
まず、
シトルリンは、最終的に体内に取り込まれると、腎臓やその他の組織によって「アルギニン」に変化します。
思うかもしれませんが、そうではない。
シトルリンは実に不思議な物質なんです!
口から摂取したアルギニンは、上記オルニチンサイクルによって大部分代謝されて、無くなってしまいます。(=化学反応して別の物質になってしまう。アルギニンの場合→オルニチン+尿素に)
しかし、シトルリンは代謝されずらく、そのままの状態を保つので、最終的に体内に取り込まれた際に(この際はシトルリン→アルギニンに変化)、血中のアルギニン濃度を効果的に上昇させることが出来るのです。
だから、経口摂取するのであれば、アルギニンよりもシトルリンがオススメ!と言いたいのですが、この2つの成分は同時摂取することで、相乗効果が見込めます。
(参考論文:動脈硬化症とアルギニン,シトルリン、URL:http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2015/01/86-03-08.pdf)
なので、多くのシトルリンサプリには、アルギニンも含まれているのです。
もし、「シトルリンorアルギニン」で迷い、どうしても1つを選択する必要があるのあれば、シトルリンが良いと思います。
シトルリンサプリがオススメの人をまとまると
- 男性力のアップを切に希望する方
- 成長期の子供、スポーツ少年
- 冷えや含みなどのお悩みを抱えている方
ちなみに、精力アップ目的でシトルリン&アルギニンの摂取するのであれば、ヴォルスタービヨンドがオススメです。
こういった「増大系サプリ」には配合量が明記されていない商品が多い中、シトルリン含有量・アルギニン含有量が明記されており、信頼に値するサプリです。
精液の合成に必須の「亜鉛」も12mg配合が明記されているので、ナイトライフの総合対策に活用できるでしょう。
さらに詳しく ヴォルスタービヨンドの情報を知りたい方はコチラ
→ヴォルスタービヨンドブラストの効果とは?亜鉛配合量まで明記の正直品質
そのほかには、吸収を高める成分
- レスベラトロール
- バイオペリン
これらが配合されているヴィトックスαも見逃せない筆頭格ですね!
オルニチン×アルギニンの相乗効果
実は、相乗効果は「シトルリン×アルギニン」だけでは無いんです。
それぞれの成分を単体で摂取するよりも組み合わせて摂取した方が、以下項目においてより効果的だったとする研究結果があります。
- 成長ホルモン分泌促進
- 筋肉増強効果
(出典:協和発酵バイオ、URL:http://www.kyowahakko-bio-healthcare.jp/healthcare/arginine/column.html)
【朗報】オルニチンサプリにはアルギニンが入っていることが多い
シトルリンは主に精力サプリや筋トレ系のサプリに含有されています。
アルギニン×シトルリンという配合の組み合わせは、よく見られますが、アルギニン以外の成分との組み合わせでサプリに配合されているのは、あまり見たことがありません。
対して、アルギニンは、オルニチンサプリメントに同時配合されていることが多いです。オルニチン+アルギニンによる嬉しい結果を得たい方には、アルギニン配合のオルニチンサプリがお勧めです。
比較的リーズナブルな「1000円以下でお試し」できる商品もあるので、この機会に確認してみるのもいいかと思います。
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